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ブシロード社長、木谷高明著『煽動者』を読んで

株式会社ブシロードという会社をよく知る人は世の中にはあまり多くないだろう。
わたしもこの本を読むまではあまり深く知らなかった。
この本を読み終わった後でさえ、かなりマイナーな会社だという認識は変わらない。

 では、なぜ私は、この本を購入するに至ったのか。
そして、ネットに感想文を書こうと思うまでに至ったのか。
その経緯を書いていこうと思う。
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 ブシロードに興味を持つキッカケのひとつとなったのが
近年、大ブレイク中の「ラブライブ!」というアニメだった。


●ラブライブ!の成功ストーリー
アニメーション作品を始めとして、ラブライブ関連のメディアミックスは次々と成功した。
ラブライブ!の声優陣は、
2015年に、さいたまスーパーアリーナの2daysを埋め尽くし
ラブライブ!の声優陣は2015年には紅白歌合戦にまで出場した。
さらに2016年には、東京ドームでのライブまでチケットを完売させた。

これらは、夜の時間帯に放送される、大人向けのアニメ作品としては異例の快挙だ。

スマートフォン向けゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」では
iPhoneアプリのトップセールスランキングの最高順位で2位まで登り詰めた。

ラブライブ!をよく知るファンであれば、
コミックマーケットで販売されたラブライブの1stシングルCDの売上が
400枚程度しか売れていないことや
テレビアニメ化前に出されたほとんどのCDの売上が
1000〜2000枚程度だったことをよく知っているはずだ。
そして、ラブライブのCD売上は
2014年以降、出すものすべてが5万枚を超えるような売上になってきている。

「ラブライブ!は全く注目されていなかったところからのし上がった奇跡のコンテンツだ」
というように語る人も多い。
しかし、本当にラブライブ!の成功は予想されていなかったのだろうか?


私はラブライブ!のTVアニメ放送前当時
お金に困っており、本業のほかに転売ヤーを副業にしていた。
転売に関する情報の多くは、インターネット大手掲示板の「2ちゃんねる」というところから得ていたのだが
テレビアニメ化直前から、ラブライブ!は転売屋的には大きな注目株だった。
「ラブライブ!のグッズだけはなるべく全部仕入れておけ!!」
「ラブライブ!グッズを今仕入れておけば全部値が上がる!」と転売屋たちの間では噂されていた。
私自身、その噂に半信半疑だったが、ラブライブ!関連グッズをいくつか仕入れておいたのだ。

するとどうだろう、TVアニメが始まった途端、ラブライブはものすごい勢いで盛り上がった。
テレビアニメ化前のグッズもほとんどすべてがプレミア化し、どれも元値の2倍以上の値段で売れた。


●ラブライブ!とブシロードの関係性
これらのラブライブ!の功績の裏には、数多くの企業が絡んでいるのは間違いないが
その筆頭、先導者となったのがブシロードだと思われる点がいくつかある。

・ラブライブ!(μ's)の主要声優陣にはブシロード声優が2人もいる。

三森すずこ、徳井青空など、ラブライブで活躍しているブシロード声優がいる。

・ラブライブ!とミルキィホームズの抱き合わせ販売
テレビアニメ化前のラブライブ!は製作総指揮・原案が木谷高明のミルキィホームズと度々コラボしている。
ミルキィホームズとラブライブ!のコラボタオルが販売されたり
ラブライブ!の声優のライブとミルキィホームズの声優ライブが同じ場所で
時間をちょっとだけズラして両方のライブを見に行くように仕掛けられていたりした。
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・ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル
前述の通り、ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルはAppStoreでトップセールスランキング上位に入り
Klabというゲーム会社の株価を急上昇させた。
Klabに対して、スクフェスの制作を依頼したのがブシロードであった。
たまたまヒットしただけのように思えるかもしれないが
技術的な裏付けなしにゲームはヒットすることはありえない。
これもKlabという会社の開発力を見込んだ木谷社長、ならびにブシロードの功績だろう。

・コミックマーケットからのスタート
ラブライブ!の1stシングルは、コミックマーケットでの販売という珍しい形態でスタートしている。
コミックマーケットについては、本著の中でも述べられているが
木谷社長が株式会社ブロッコリーを創業することの原点ともなっている。
その点について述べられているページを載せておこう。
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木谷社長は証券会社出身というだけあって
コミックマーケットで販売されていた本の付加価値に対して
他の誰よりも非常に高い関心を持っていたのだろう。
その感覚が、ラブライブ!にも強く反映されている。

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●本著を読み終えてみて
証券会社を経て、ゲーマーズで有名なブロッコリーを立ち上げ
ブシロードまで立ち上げ、成功させた木谷社長。
木谷社長自身の経験を、生い立ちから始まり、会社を辞めたり挫折したり
会社を立ち上げたり、会社を追い出されたり、しっかりと語りにくい部分まで本音で語っている本著。
その木谷社長が書いた本著を読むと、それらの成功が偶然ではなく必然的に起きた出来事だと気付かされる。
ラブライブ!関連事業の声優陣やアニメ制作、スマホゲーム制作などにしても
木谷社長が長年かけて磨き上げた”人を見る目”が成せる技だと感じる事ができた。

”証券”という、紙媒体に対して価値を持たせる仕事をしていた人が
今度はサブカルチャー産業に参入し、カードゲームという紙媒体に付加価値をもたせている。
すべての経験が、活きていくことを感じさせられる本であった。

この本は、ラブライブ!が大々的にヒットする以前に書かれた本だけに
ラブライブ!に関しては何も書かれてはいないのだが
だからこそ、ラブライブ!の成功の裏側・秘密が見えてくるような内容になっているような気がする。




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